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隔月刊セラピスト2020.12月号に掲載いただきました。

なかなかこちらのブログが更新できておりませんが、
11月7日に発売されました隔月刊セラピスト12月号(BAB出版)に
記事が掲載されました。

テーマは「温もり」です。
訪問介護アロマでの温もりエピソードを
書かせていただきました。

認知症のある方の中には、「介護拒否」
(この言葉はあまり好きではありませんが)
と言って、ケアを拒まれることがあります。

お手洗いや入浴、歯磨き、お散歩、お出かけのお声かけに
お断りをされるのですね。

だけど、よく考えてください!!
私たちも気が向かないことはしたくありませんよね。

「ご飯できたよ〜!」と言われても、
お腹が空いてなかったら食べたくありませんし、
「お風呂湧いたよ〜!先に入って!」と言われても
大好きなドラマを見ている最中は入りたくありません。

これが介護現場になると、
「介護拒否あり」と問題と見なされるわけです。

認知症の方は、物忘れがあったり
短期記憶が保てなっかたりすることから、
今ご自身の置かれている状況が把握できず
毎日見ている職員さんの顔も「誰?」、
「何をされるんだろう…?」と不安だったりします。

また、時には体調がだるいのに、
それが上手く伝えられず、
体がしんどくて拒まれているかもしれません。

認知症の方は特に、排便コントロールが上手く
いっていない時、私たち以上に精神状態にまで
影響があります。

それから、水分不足からくることもあります。
(『水をたくさん飲めば、ボケは寄り付かない』(竹内孝仁著)より)

なので、断られるときは「どうしたのかな?」と
体調や気分や排便状況、水分摂取量に目を向けることが必要です。

そこが抜本的にある上で、とても大切なことが
「信頼関係」「お声かけ」です。

認知症があり物忘れがあっても、
毎日顔を合わせる職員のことは覚えくださることがほとんどです。
この人になら安心して任せられる、と思っていただける関係づくりを
作ることが大切になります。

それから、丁寧で気持ちのあるお声がけです。
声かけの言葉を変えるだけで、反応が変わるということは
よくあります。

今回の掲載いただた記事は、アロマケアを通して
1年半ぶりに洗髪を受けてくださった方のお話を書いています。

私たちセラピストは日常のほんの一部の関わりですが、
アロマケアを通して深い信頼関係を築かせていただいています。

今回のお話は、アロマケアが介護のケアに繋がったお話ですが、
その他にも、「みんなには秘密よ」と大事なことをお話
してくださったり(もちろん大事なことは職員さんにお伝えします)、
体調の変化に気づくこともあります。

私にとって、ふれあいは、信頼関係を築く大切なツールです。
触れ合うことで、温もりが伝わり、人は安心に包まれます。
安心して生きていくことは人間の最大限の欲求でもあります。

先ほども書いたように、認知症の方は状況の把握が難しかったりして、
大きな不安や恐れを抱えていらっしゃいます。

そんな方に寄りそえるセラピストでありたいと思いますし、
そんなセラピストさんをもっと増やしていきたいと思います。