終末期でのアロマケアについて

介護アロマセラピストとして独立してから、

訪問させていただいていた利用者様が終末期に入り、

最期までアロマで携わらせていただくという経験を

何人もの方へさせていただきました。

以前にも記事に書いたように、亡くなられる数日前に

ご家族様からご連絡いただいて最期の最期にアロマケアをさせて

いただいたこともありました。

アロマケアで呼吸が深くなる利用者様、その利用者様を

見つめ利用者様との思い出話を聞かせてくださったご家族様。

「最期に来てもらえてよかった。母も喜んでるように見えます。

最期の最期にしてあげられることができて良かった。」

と言っていただけたときに本当に嬉しく、アロマケアの必要性を感じました。

これは私個人の思いですが、私の使命のようなものも感じ

させていただきました。

現在、有難いことに施設や病院へ何か所も訪問させていただいて

おりますが、終末期に入られた方へのアロマケアに対して、

アロマケアの認知度・理解度、終末期ケアでの考え方等が、

それぞれの施設様で違ってくるため、終末期となられた途端、

「アロマは中止してください」と言われることもあります。

そういう場合は、私は、施設様の意向に従う、ということを

してきたのですが、今回、それに対してご家族様がとても

ショックを受けられていたと現場職員さんから話がありました。

何とか、「施設にアロマについて理解してもらえるように話を

してもらえないか」、というアロマケアに理解のある現場スタッフさん

からの思いが出てきたのです。

今までの経験からいえば、ご家族様が強く希望された場合、

施設様からもアロマケアに対しての了承が出たことしかなく

このように断られたことは初めての経験でした。

しかし、全員の看護師さんや施設長さん、ケアマネさんが

アロマケアに理解があるわけではありません。

「もし、利用者様に何かがあったら」と思われてしまったら

それは断るのは当然のこと。

今回やはり、説明した上でご検討いただけるように、

アロマケアについての説明がいるのだと改めて思いました。

*治療ではなく、リラクゼーションが目的であること。

*オイルを滑らすため、力を加えず優しいので体に大きな負担がかからないこと。

*香りを使うので、脳へ刺激がいき気持ちへ作用すること。

*タッチングが寂しさ、孤独感を癒すこと。

*褥瘡予防や、皮膚剥離の予防になること。

*最期、唯一の楽しみ、癒しの時間になること。

まだまだ、アロマケアの理解自体、それぞれの個々のセラピストが訪問先で

説明していくことが必要な段階ではありますが、

私の目標は「選択肢の一つとしてあって当たり前のもの」になること。

これからも、微力ですができることをしていき、お一人お一人との

時間を大切にしていきたいと思います。